退任のウクライナ保安局長官、失敗認めるも成果も強調
(CNN) ウクライナのバカノフ保安局(SBU)長官は19日、退任にあたって発表した声明で、3年間にわたる任期中にいくつかの「失敗」があったことを認めたものの、同時に成果についても強調した。
バカノフ氏は任期中の大きな出来事として、ロシアのプーチン大統領の友人でもあるウクライナの政治家で富豪のビクトル・メドベドチュク氏の拘束を挙げた。
バカノフ氏は声明で、ここ数年ほど、さまざまな政府機関で敵国のエージェントがこれほどまでに広範囲かつ大規模に摘発されたことがあっただろうかと指摘。親ロシア派の政党に対処し、敵のプロパガンダに対抗し始めたのは誰かなどと訴えた。
バカノフ氏はまた、SBUが、ロシアによる首都キーウ(キエフ)への初期の攻撃を阻止したと述べた。
バカノフ氏は「思い出してほしいのは、敵は3日間でキーウと国を奪おうとしていたことだ。しかし、この最も重要な瞬間に、敵国のエージェントは機能しなかった。SBUは事前に彼らを無力化するための明確なシステムを構築していた」と述べた。
バカノフ氏は失敗があったことを認めたものの、数十年にわたる制度を数年で変革することは難しいとも述べた。
バカノフ氏はウクライナのゼレンスキー大統領による解任の決定については言及せず、ウクライナがロシアによる侵攻に抵抗し続けるなか、団結を呼びかけた。