ロシアがベラルーシから北部戦線を再開する危険高まる ウクライナ軍高官
(CNN) ウクライナ軍参謀本部の幹部オレクシー・フロモウ氏は、ロシアがベラルーシとの連携を通じてウクライナへの軍事供給を断ち、新たな戦線を開く危険性が高まっていると指摘している。
フロモウ氏は「ロシア軍が北部戦線で攻撃を再開する脅威が高まっている」と記者会見で述べ、「今回はパートナー国からウクライナに武器や軍事装備を供給する主要な物流大動脈を断つために、攻撃をベラルーシ・ウクライナ国境(の西部)へ変更する可能性がある」と指摘した。
さらに「ウクライナ軍は国境とキーウ(キエフ)を北から確実に守るための措置を取っている。敵がいわゆる第二の戦線、すなわちベラルーシから攻撃した場合、適切な対応ができるよう準備する」とも述べた。
ベラルーシ当局は動員の計画を否定しているが、今年に入り多くの訓練や軍事演習を行っており、直近ではロシア軍との合同部隊結成を発表している。
前回、ベラルーシ軍とロシア軍が合同演習を行った2月には、ロシア軍の多くが国境を越えてキーウ方向に侵攻し、その後撤退した。
ウクライナとベラルーシは長さ1000キロにわたって国境を共有しており、その大半は人が住まず、深い森に覆われている。
ベラルーシは数の上では強大な軍隊を持っていない。しかし、長いウクライナ北部の国境が再びロシア軍の通り道になることは、すでに手薄になっているウクライナ軍にとって悪夢となる。