エチオピア紛争、「恒久的な敵対行為の停止」で双方が合意
ナイロビ(CNN) エチオピア政府と同国北部ティグライ州の地域勢力ティグライ人民解放戦線(TPLF)が、恒久的な敵対行為の停止で合意した。何千人もの犠牲者を出し、数百万人が避難を強いられ、さらに数百万人が緊急に食料援助を必要とする状況に陥った紛争の終結に向けた重大な一歩となる。
両者は2日、代表団が握手を交わし、共同声明を発表して「銃を永久に沈黙させ、エチオピア北部で2年にわたった紛争を終わらせる」と宣言した。
発表によると、TPLFは最終的に武装解除して解体される。「現地の治安情勢を考慮した、TPLF戦闘員の武装解除、解体、再編の詳細なプログラムについても合意した」と声明は述べている。
エチオピアの紛争をめぐって国連のアントニオ・グテーレス事務総長は10月17日、改めてティグライ州での即時停戦を呼びかけていた。
住民は数十万人が自宅からの避難を余儀なくされるなど「恐ろしい」犠牲を強いられているとグテーレス氏は強調。紛争は8月に再燃し、住民の多くにとっては2度目の避難だった。
グテーレス氏はさらに、「女性や子ども、男性に対する性的暴行などの残虐行為」も報告されていると指摘。ティグライなどの地域では、衝突が再燃する前から1300万人が食料などの援助を必要としていたと述べ、衝突によって7週間以上も援助物資の配送が妨げられていると語った。
和平交渉は10月24日に再開され、衝突の勃発以来初めて、両者が公の場で会談した。会談が続く間もティグライ州では衝突が激化して、政府軍が優勢に立っていた。
2日の声明の中でTPLF代表は、双方の戦闘員や民間人の死者がここ数日で数千人に上ることを認め、和平合意をできる限り早期に実行に移すことの重要性を強調した。