仏カトリック枢機卿、14歳少女の性的虐待認める 検察が捜査
(CNN) フランスでカトリック教会の高位の聖職者が30年以上前に14歳の少女を性的に虐待していたと告白し、検察が捜査に乗り出した。
少女に対する虐待を認めたのはカトリック教会のジャンピエール・リカール枢機卿(78)。フランス司教会議のエリック・ドゥ・ムーランボーフォール議長が7日の記者会見で、リカール枢機卿の声明を読み上げた。
この中でリカール枢機卿は35年前の虐待を認め、「非難すべき」行為だったとして被害者とその家族に許しを求めたと説明している。
マルセイユの検察は8日、リカール枢機卿に対する予備捜査に着手したことを明らかにした。
ムーランボーフォール議長は、リカール枢機卿の告白はフランスのカトリック司教に衝撃を与えたと語った。カトリック教会をめぐっては、複数の国で何十年にもわたる性的虐待や隠蔽(いんぺい)の実態が報告されている。
リカール枢機卿は2006年に枢機卿となり、司教会議の議長にも就いた。さらに、性的虐待事件の捜査を司るバチカンの裁判機関のメンバーも務めている。
ムーランボーフォール議長によると、フランスではリカール枢機卿を含む司教や元司教11人が、虐待への関与を指摘されている。
リカール枢機卿は、当局やカトリック教会による捜査に協力すると表明した。