飢餓状態で漂流のロヒンギャ難民、さらに185人をインドネシアで救助
(CNN) 飢えや渇きと戦いながら、故障したボートで1カ月以上もインド洋のアンダマン海を漂流していたロヒンギャ難民約200人が、インドネシアのアチェ州で救助された。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が明らかにした。
乗船者は絶望に駆られて海水を飲んだり、雨乞いをしたりしていた。食料も医薬品もなく、病気になる人もいた。支援団体は何度も周辺国に救助を呼びかけていたが、これまで反応はなかった。
しかし、UNHCRによると、26日になって、女性や子どもを含む185人がアチェで救助された。多くは脱水状態で、緊急医療措置を必要としているという。
少数派イスラム教徒のロヒンギャは、ミャンマー軍による殺人や放火などの残虐行為を逃れて同国を脱出。バングラデシュのコックスバザール難民キャンプには約100万人が暮らしている。今回救出された一行は、先月、バングラデシュを出航していた。
CNNが乗客の親族から入手した動画には、大勢の人たちが疲れ切って海岸に倒れ込む様子が映っている。互いを支え合って、安堵(あんど)の涙を流す人もいた。服がずぶぬれで泥にまみれた幼い子どもや女性の姿も見える。食料や水がない状態で何週間も過ごしていたことから、顔は青ざめ、やつれ切って見えた。
CNNは、この動画の信憑(しんぴょう)性については確認できていない。