欧米の熱波、気候変動なければ「ほぼあり得なかった」 国際研究グループ

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熱波の中、日傘で日差しを避けながら道路を渡る中国・北京の住民/Greg Baker/AFP/Getty Images

熱波の中、日傘で日差しを避けながら道路を渡る中国・北京の住民/Greg Baker/AFP/Getty Images

中国では52.2度と、国内の史上最高気温が観測された。欧州ではスペイン、イタリアの各地で猛暑の記録が更新され、欧州全体の史上最高気温である48.8度に迫った。

WWAのチームは、気候変動が熱波の確率や激しさにどの程度影響したかを把握するために、気象データやコンピューターモデルを使い、産業革命以前に比べ世界の平均気温がすでに約1.2度上昇している現在の気候と、過去の気候を比較した。

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの気候科学者、フリーデリケ・オットー博士は24日の記者会見で、気候変動による影響は「まさに圧倒的だ」と述べた。

化石燃料の燃焼による温暖化が起きていなければ、このような酷暑は極めてまれだったはずだが、今や珍しいことではなくなってしまったと、同博士は指摘する。

分析結果によると、現在の気候が続いた場合、今月世界を襲っているような極端な熱波は米国とメキシコで15年に1度、南欧で10年に1度、中国では5年に1度の頻度で起きることが予想される。

熱波の確率が大幅に上がるだけでなく、激しさも増す。温暖化によって、熱波に襲われた時の気温は欧州で2.5度、北米で2度、中国で1度、それぞれ高くなっているという。

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