ガザの病院、「数時間で燃料枯渇」 赤十字が警告
(CNN) 赤十字国際委員会(ICRC)は12日、 イスラエル軍の攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区で病院用の発電機を作動させるための燃料があと数時間で枯渇する可能性が高いと警告した。
赤十字の中東地域責任者、ファブリツィオ・カルボーニ氏はスイスでの記者会見で「確かなのは、物資がガザに届けられず、またガザ内にある物資を分配できなければ、大惨事になるということだ。大惨事を超えて、人道状況は管理不能になる」と懸念を示した。
カルボーニ氏によると、赤十字の物資輸送は現在、著しく困難な状況に陥っているという。
同氏は「供給面に関しては、ガザにはまだ物資は残っているが、問題は運べないということだ。燃料や水インフラに必要な塩素、医薬品はあるが、ガザ地区内で安全に輸送できないという問題に直面している」と説明。また、現地の赤十字委員会の救急車が攻撃を受け、ボランティア3人が死亡したことにも言及し、「非常に悲惨な状況だ」と危機感を示した。
同氏によると、ICRCは「最悪の事態」に備えているという。「7日以来、我々は非常にひどい事態を目にしている。人道的な基準に照らしても、暴力のレベル、人間の尊厳や人道の基本原則を軽んじている状況は極めて衝撃的であり、しかもそれは続いている」と指摘した。