ウクライナ大統領、ダボス会議で演説 対ロシア戦争の「凍結」に警鐘鳴らす

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世界経済フォーラム年次総会で演説を行うゼレンスキー大統領/Denis Balibouse/Reuters

世界経済フォーラム年次総会で演説を行うゼレンスキー大統領/Denis Balibouse/Reuters

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、スイス・ダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で各国の代表者らを前に演説し、ロシアによるウクライナでの戦争を「凍結」させてはならないと訴えた。

2年近く前にロシアがウクライナへ全面侵攻して以降、ゼレンスキー氏が対面での演説をダボス会議で行うのは初めて。同氏はウクライナが当初の予想に反し、ロシア軍を長期にわたって撃退してきたと強調。同盟国は「戦場での進展」に向け、「何が必要とされているかを理解している」と指摘した。ウクライナ軍の戦果はもう何カ月にもわたって乏しい状況が続いているとしている。

英語での演説の冒頭、ゼレンスキー氏は聴衆の多くが尋ねたいと考える複数の質問について承知していると述べた。答えにくいそれらの質問は「戦争はいつ終結するのか? 第3次世界大戦は起こるのか? 今はプーチン(ロシア大統領)と交渉すべき時なのではないか?」といった内容だろうとした。

ゼレンスキー氏は、ウクライナは西側諸国の懸念により、時間や人命、好機が失われたと述べた/Fabrice Coffrini/AFP/Getty Images
ゼレンスキー氏は、ウクライナは西側諸国の懸念により、時間や人命、好機が失われたと述べた/Fabrice Coffrini/AFP/Getty Images

その上で「どんなものであれ、凍った対立はいずれ再燃する」と警告。ロシアが2014年以降、「東部ドンバス地方での戦争を凍結する複数の試み」の後で改めて侵攻に踏み切ったことを引き合いに出し、現状はウクライナにより多くの兵器が供与されてこそ「公正かつ安定的な」和平がもたらされると述べた。

また、ウクライナへの兵器の供与で戦争が激化するとの西側の懸念が、ロシアにとって有利に働いているとも指摘した。この認識ほど両者の連携を阻害するものはないとし、実際に新型の兵器が到着してからも戦争が激化することはなかったと言い添えた。

ゼレンスキー氏の前には北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長が演説し、継続的なウクライナ支援だけがロシアのプーチン大統領の屈服を促すことになるとの見解を示した。

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