ガザの惨状に豪雨被害が拍車 医療崩壊、数千の救える命に危機迫る
防げたはずの数千人の死
パレスチナ赤新月社によると、ハンユニスのアマル病院は25日、4日連続で攻撃された。
赤新月社はまた、イスラエル軍が前日の午後以来、同病院周辺に完全な外出禁止令を出し、病院に出入りする救急車の移動を制限していると主張。「避難している数千人は包囲と爆撃が続く状況にさらされ、常に恐怖と不安の中で生きている」とした。
IDFは24日、ハンユニスでは「軍事目標、拠点、インフラ、司令部」を標的にしていると述べ、作戦は「数日間」続くとした。
赤十字国際委員会は、ガザ地区で命を救う医療を続けるためには「確固たる対応」が必要だと強調。ガザ地区で高度な医療を提供する病院は、ナセル医療施設とヨーロッパガザ病院の2施設しか稼働していないとして危機感を示した。
ガザの保健省によると、ナセル病院は「極度の壊滅的状況」にある。稼働できているのは収容能力の10%のみ。手術室の患者や負傷者のための麻酔や痛み止めは使い果たした。食料の供給も底を突き、燃料はあと5日分しか残っていない。
もしもナセル医療施設とヨーロッパガザ病院が機能しなくなった場合、「人口の大きさ、過酷な生活環境、医療崩壊、激しい戦闘を考えると、世界は防げたはずの何千人の死を目の当たりにするだろう」と赤十字は指摘した。