イスラエル軍、ガザ民間人の「避難計画」を提示
(CNN) イスラエル軍が戦時内閣に対して、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘地域から民間人を避難させるための計画を提示したことがわかった。ガザ地区南部のラファに対して、近く地上侵攻が始まるとの警告が出ている。
イスラエル首相府によれば、ネタニヤフ首相は今月に入り、イスラエル軍に対して、100万人余りがすし詰めとなっているラファから民間人を避難させるための計画を策定するよう指示を出した。
首相府によれば、「将来の作戦計画」が承認のため提出された。首相府の26日の声明ではラファには言及しなかった。
ガザ地区や国際社会では、イスラエル軍が計画しているラファへの侵攻をめぐり懸念が強まっている。ラファはエジプト国境のすぐ隣に位置する。
イスラエル軍がガザ地区で南部へと侵攻するなか、ラファは場所を追われたパレスチナ人の大部分の滞在先となっているものの、こうした民間人には、これ以上逃げる先がないようにみえる。
米国はイスラエルに対し、パレスチナの民間人を避難させるための信頼できる計画がなければ、ラファへの軍事作戦を支持しないと警告している。
イスラエル側はすでにラファを標的に連日のように空爆を行っており、同時に地上攻撃の準備をしているとみられている/Ahmad Hasaballah/Getty Images
ネタニヤフ氏は先に、米CBSの番組で、ラファでの取り組みを進めると明言した。
ネタニヤフ氏は、イスラム組織ハマスの最後のとりでを放置しておけないと語った。ネタニヤフ氏によれば、ハマスの最後の「司令部のとりで」がラファにあり、そこには四つの大隊が集中しているという。CNNはこの数字について独自に確認できていない。
ネタニヤフ氏は、ラファでの軍事作戦が始まれば、激しい戦闘が数週間にわたって続くとの見通しを示した。