イスラエル軍、ガザ南部ハンユニスから撤収 「次の作戦への準備」

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避難先のラファからハンユニスへと戻るパレスチナの人々=7日、パレスチナ自治区ガザ地区/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

避難先のラファからハンユニスへと戻るパレスチナの人々=7日、パレスチナ自治区ガザ地区/Mohammed Abed/AFP/Getty Images

(CNN) イスラエル軍は7日,パレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスから地上部隊を撤収したことを明らかにした。ただし、ハンユニス以外のガザ地区には相当数の部隊が残るという。

イスラエル軍は、特殊部隊の第98師団がハンユニスでの任務を終え、態勢を立て直して今後の作戦に備えるためにガザ地区から撤収したと発表。同地区では第162師団とナハル旅団の部隊が作戦を続行すると述べた。

CNNが撤収の理由を尋ねたのに対し、イスラエル軍からコメントはなかった。同軍が予定している南部ラファへの地上侵攻はどうなるのかが注目される。

イスラエルの公共放送は7日、残留部隊がガザ地区を南北に二分する「ネツァリム回廊」沿いに配置されると報じた。

イスラエル軍が同日発表したところによると、ハンユニスのアマル地区では捜索した100カ所以上でそれぞれ「テロ施設」を発見し、「テロリストたちを排除」した。全長約900メートルのトンネルも見つかったという。CNNはこうした主張の真偽を独自に確認できていない。

ガザ境界沿いのCNN取材班は今のところ大規模な部隊の撤収を目撃していないが、数十台の戦車や装甲車がイスラエル側に引き揚げる場面がみられた。

米ホワイトハウスはこれについて、イスラエル軍部隊の休養と再装備が目的との見方を示した。国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は米ABCテレビとのインタビューで、撤収が何を示唆しているか正確には分からないが、同軍が長期間の戦闘で「疲弊している」ことがうかがえると述べた。

イスラエルのガラント国防相はその後、一部の部隊がラファなどでの追撃作戦に向けて準備するため、ガザ地区から撤収していると発表。「イスラム組織ハマスはもはやガザ地区を支配できず、イスラエルに脅威を及ぼす軍事的枠組みとして機能していない状況に到達している」と述べた。

イスラエル軍のハレビ参謀総長は同日の記者会見で、ガザ地区での軍事作戦は断じて停止するわけではないと言明。人質全員の帰還やガザ北部から逃れた避難民の帰宅、ガザ全体でのハマス解体という目標はまだ完全に達成していないと強調した。

ハンユニスからの撤退をめぐる質問に対しては、ハマスの軍事部門は今や「テロリストの小集団」の集まりにすぎないと主張した。

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