イスラエルとイラン、安保理緊急会合で非難の応酬
(CNN) イランによるイスラエル攻撃を受け、国連安全保障理事会が14日に開いた緊急会合で、双方の国連大使が非難の応酬を展開した。
イスラエルのエルダン国連大使は、イランが世界を地域戦争、さらには世界戦争へとエスカレートする「後戻りできない状況」に追い込む前に、同国を制止する必要があると訴えた。イランの目的は世界の支配で、イスラム教徒のことなど考えていないと主張し、エルサレムのモスク(イスラム教礼拝所)上空でイスラエル軍がイランのドローン(無人機)を迎撃する場面の映像を見せた。
エルダン氏は安保理に、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定するよう要請。「イスラエルのため、地域のためでなく、世界のために即刻行動を起こさなければならない」と訴えた。
これに対してイランのイラバニ国連大使は、国連憲章が定め、国際法で認められた自衛権の行使にほかならないと主張した。
会合で発言するイランのイラバニ国連大使/Charly Triballeau/AFP/Getty Images
イラバニ氏は攻撃を「完了した作戦」と呼び、「必要で相応の」行動で、エスカレーションや市民の被害を避けるために軍事目標のみを狙った精密な作戦だったと主張。イランが地域への紛争拡大に加担しようとしている事実はないと強調した。
さらに「地域内で米国との紛争を繰り広げる意図はない」としたうえで、米国がイランに対する軍事作戦を始めた場合は自衛権を行使し、相応の対抗措置を講じると警告した。