ウクライナで前例なき電力不足、エアコン切断に電車運行制限

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一部で停電が起きているウクライナ首都キーウの街路/Anatolii Stepanov/AFP/Getty Images

一部で停電が起きているウクライナ首都キーウの街路/Anatolii Stepanov/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ政府は8日までに、ロシア軍による重要なインフラ基盤への攻撃で発電能力がかつてない低水準に陥っている中、エアコンの利用中止など電力消費量を減らす複数の対策を打ち出していることを明らかにした。

シュミハリ首相は、発電施設の復旧や稼働能力の拡大を図る一方で、電気利用を控えていると指摘。エアコンの切断の他、電車の運行も限定していると述べた。

ウクライナ全土の中央政府や地方政府の庁舎ではエアコン利用を中止する。庁舎や近辺地区の外灯も消す。法執行機関や司法関連などの庁舎にも同様の対策を取るよう促している。地方政府は夜間に街灯の点灯を制限する。

ウクライナ国鉄は6日、電力節約のため都市部郊外を走る電車の時刻表を暫定的に変えると発表した。一部の列車の運行停止や運行の頻度を少なくする。

ウクライナの送電企業「ウクルエネルゴ」の最高経営責任者(CEO)によると、同国の発電能力の約半分が関連施設の損傷や破壊に伴って奪われている状況にある。これほどの規模の破壊は前例がないとし、ウクライナ全州で電力消費を節約させたと述べた。

電力不足の主因は、ロシア軍による6度にわたる発電所へのミサイル攻撃で相当な損害を受けたことと指摘。これらの攻撃前に維持していた発電能力の水準への回復ができていないとした。

ウクライナは隣国ポーランド、ルーマニアやモルドバからエネルギー源を輸入し、ポーランドからは緊急支援も受けたが電力不足を埋められる状態にはないと説明した。

国連は7日、ウクライナのエネルギー関連施設が先月受けた攻撃は計24回に達すると報告していた。

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