イスラエルとハマス、双方が戦争犯罪 国連調査委の報告書
(CNN) 国連は12日、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の最初の数カ月をめぐる調査結果を公表し、イスラエルとイスラム組織ハマスの双方が戦争犯罪と重大な国際法違反を犯したとの見解を明らかにした。
10月7日の攻撃とそれに続く紛争に対して詳しい調査が行われるのは初めて。
12日公表の報告書は昨年末までの時期を扱った内容で、双方が頻繁に国際法を無視する憂慮すべき状況を描き出している。この紛争は国際世論を分断し、中東各地で緊張が高まっている。
国連調査委の報告書は10月7日を起点とする。ハマスなどのパレスチナ武装組織はこの日、イスラエル南部で襲撃や人質拘束に乗り出し、民間人を中心に1200人あまりが死亡、約250人が人質に取られた。
同委が言及した戦争犯罪の中には、民間人に対する意図的な襲撃や殺人、拷問、非人道的なあるいは残虐な扱い、個人の尊厳に対する冒瀆(ぼうとく)、子どもを含む人質の奪取が含まれる。
この日の虐殺をきっかけに、イスラエルはハマスに対する戦争を宣言。ガザ保健当局によると、人口密集地の大半が破壊され、これまでに3万7000人あまりが死亡している。