親に抱かれて餓死する子ども、ガザを覆う飢餓 「一人ひとり死んでいくのを待つだけ」
CNNが死の直前に撮影した映像の中で、保育器の中のアマルちゃんは激しくあえいでいた。母のサマヘルさんは2カ月の早産で出産。アマルちゃんの小さなピンク色のつま先は、プラスチックチューブに覆われていた。
「赤ん坊たちが死んでいく。それは神が決めたことだが、人間が引き起こした」。アマルちゃんが22日に息を引き取った後、父のアフメド・マカトさんはCNNにそう語った。マカトさんによると、妻のサマヘルさんは妊娠中の何カ月もの間、十分な睡眠も食事も水も取ることができなかった。
「ここのベッドにいる全員が死の危険にさらされている。我々は、この子たちが一人ひとり死んでいくのを待っている」。そう語るマカトさんの声は震えていた。「私たちに命はない」
ハンユニスにいた4歳のアフマド君は、栄養失調で黄疸(おうだん)にかかっていた。父のイスマイル・マディさんは「このままでは息子は生き延びられない」と語って米政府に介入を訴えた。その数日後、アフマド君は死亡した。