首都アテネに迫る山火事、瞬く間に延焼 住宅焼失、1人死亡 ギリシャ
ギリシャ・アテネ(CNN) ギリシャの首都アテネ近郊で山火事が発生し、森林や住宅が焼失する今年最悪の火災となった。アテネ郊外のハランドリでは焼け跡のオフィスから女性1人の遺体が見つかった。
この火災で400平方キロメートルあまりの山林が焼失し、住宅地に迫ったことから住民数千人が避難した。アテネ郊外キフィシアの当局者は、「一時は火の回りが車よりも早かった」とCNNに語った。
ギリシャでは毎年のように山火事が発生しているが、首都にこれほど迫ったのは初めて。住民は、延焼のあまりの速さに衝撃を受けていた。
「火が丘の上に見えて、まばたきをしたら自分たちの目前に迫っていた」とアテネ郊外ペンデリに住む男性は言う。車が焼ける被害に遭ったという女性は、住宅地からから40キロ以上離れた場所で始まった火災が、なぜこれほど早く到達したのか分からないと話した。
ギリシャの公共放送ERTによると、火災は現地時間の11日午後、アテネ郊外のバルナバスで発生。消防が夜を徹して消火活動を続けたが、週末にかけて風速17メートルを超えていた強風が13日に収まったことが、消火活動の助けになった。
ギリシャでは6月と7月に観測史上最高の暑さを記録し、山火事が相次いでいた。