「パレスチナ人とイスラエルの家族のため」ガザの戦争終結を、人質だった男性の願い

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イスラエル軍がガザで救出したカイド・ファルハン・カディさん(52)/Mostafa Alkharouf/AnadoluGetty Images

イスラエル軍がガザで救出したカイド・ファルハン・カディさん(52)/Mostafa Alkharouf/AnadoluGetty Images

イスラエル・ネゲブ(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で300日以上もイスラム組織ハマスの人質となっていた男性が28日、イスラエル南部ネゲブ砂漠にあるベドウィンの集落に帰郷を果たし、家族や友人に出迎えられた。

27日に救出されたカイド・ファルハン・カディさん(52)は、ネゲブ砂漠に設営された大きなテントの中で報道陣の取材に応じた。栄養不良で衰弱した様子ながらも「私は元気だ」と語り、「全てのパレスチナ人とイスラエルの家族のために、戦争が終わってほしい」と訴えた。

停戦と人質返還の交渉については「カイロで交渉が行われていることは知っている」と言い、「これで全てが解決されることを神に願う」と話している。

家族によると、カディさんは拘束されている間に体重が約30キロ減った。日光を浴びなかったことから顔色は青白く、目はうつろで疲れがにじむ。

イスラエル軍は27日にカディさんの救出を発表した。ガザで救出した人質は8人目。しかしガザの地下トンネルからの救出は初めてだった。

警備員をしていたカディさんは、11カ月前に拉致された。トンネルの中で過ごした時間が長く、救出されるまで8カ月間、空を見たことがなかったと振り返った。ほかの人質たちと会うことはなく、ずっと一人きりだったという。

カディさんの解放を歓迎して集まった住民の中には、きょうだいとおいがまだガザで人質になっているという男性もいた。「彼らの命が心配だ。彼らのことが何も分からない」と男性は話す。拉致された家族もイスラム教徒で、ハマスに対しては「イスラム教の価値観と人間性」に訴えようと、何度も解放を呼びかけているという。

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