独チューリンゲン州議会選、極右が第1党 ショルツ政権に打撃

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
独チューリンゲン州議会選で第1党となったAfDのワイデル共同党首=1日、ドイツ・チューリンゲン州の州都エアフルト/Clemens Bilan/EPA-EFE/Shutterstock

独チューリンゲン州議会選で第1党となったAfDのワイデル共同党首=1日、ドイツ・チューリンゲン州の州都エアフルト/Clemens Bilan/EPA-EFE/Shutterstock

ベルリン(CNN) 1日に行われたドイツ東部の州議会選で、移民排斥などを訴える極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が第1党となった。極右政党が第1党になるのはナチスドイツの時代以来で、連邦議会選を来年に控えるショルツ政権にとって打撃となった。

チューリンゲン州の議会選ではAfDが32.8%の得票で第1党となる見通し。ザクセン州でも30.6%の票を獲得し、僅差(きんさ)で第2党につけるとみられる。

主要政党にとってさらに気がかりなのは、今年旗揚げしたばかりの左派「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」が両州で3番手につけていることだ。BSWは、ドイツによるウクライナ支援に疑問を投げかけているほか、AfDが追い風としている反移民感情の一部も共有している。

過激派は長い間、ドイツ東部に集中していたが、今回の選挙結果はショルツ政権には懸念材料となりそうだ。ショルツ首相が率いる「社会民主党(SPD)」は両州で5番手となり、残念な結果に終わった。最近の世論調査によれば、現時点で連邦議会選挙が実施された場合、AfDが第2党となり、SPDは第3党となる見通し。

選挙集会集会に参加するAfDの支持者ら=1日、ドイツ東部チューリンゲン州/Sean Gallup/Getty Images
選挙集会集会に参加するAfDの支持者ら=1日、ドイツ東部チューリンゲン州/Sean Gallup/Getty Images

ショルツ氏は今回の選挙結果が厳しいものだったと認めつつ、欧州における「防疫線」の原則を呼び掛け、チューリンゲン州とザクセン州の主要政党に対して、州の連立政権からAfDを排除するよう求めた。

AfDのワイデル共同党首は地元メディアに対し、今回の選挙結果について、ショルツ連立政権への「鎮魂歌」だとし、政権を継続できるか疑問を示した。

ワイデル氏はチューリンゲン州の選挙集会でCNNの取材に答え、ドイツが国境のない国となり、誰でも入国できるのに、そのことについてなすすべがないと語った。

ワイデル氏は解決策として、「全ての不法移民を即座に我が国から追放する。全ての犯罪者、全ての過激派は去らなければならない」と訴えた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「ショルツ首相」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]