防衛展示会でデモ隊と警察が衝突 豪メルボルン
(CNN) オーストラリア南東部ビクトリア州の州都メルボルンで11日、「国際陸上防衛展」に抗議するデモ隊が暴徒化して警察と衝突した。
現地のメディアによると、デモ隊がゴミ箱に火をつけたり騎馬警官隊の馬を襲ったりしたのに対し、警察側は催涙スプレーで鎮圧を図った。
展示会は3日間の予定で開催され、世界31カ国の約1000社が参加。軍用車両や半自動銃などの武器が展示されている。
デモには約1200人が参加して、会場に入ろうとする参加者らを妨害しようとした。州警察によると、暴行や放火、通行妨害、警官に対する暴力などの容疑で、33人が逮捕された。
警官に馬のふんや石、果物を投げつける者もいたという。
警察報道官によれば、二十数人の警官が治療を必要とするけがを負った。
デモ参加者の多くはパレスチナの旗を掲げ、親パレスチナのスローガンを唱えていた。メルボルン市内で起きた抗議デモとしては、数十年ぶりの規模と伝えられた。
主催団体は公開書簡を通し、「オーストラリアで開発され、展示会に出品されている武器によって起きる死と破壊、ジェノサイド(集団殺害)の美化に反対する」と述べた。
警察と対峙するデモ隊=11日/William West/AFP/Getty Images
アラン州首相はテレビ局とのインタビューで、警察に脅威を及ぼしたり暴力を振るったりするデモ参加者を強く批判した。
連邦政府のアルバニージー首相もCNN提携局に、市民には抗議行動の権利があるが、平和的に行動しなければならないと語った。