シリア反体制派、中部要衝ハマを掌握 さらに南下を準備

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シリア中部の要衝ハマで政府軍の戦車を奪う反体制派/Kasim Rammah/Anadolu/Getty Images

シリア中部の要衝ハマで政府軍の戦車を奪う反体制派/Kasim Rammah/Anadolu/Getty Images

(CNN) シリア反体制派は5日、アサド政権が10年以上にわたって支配してきた同国中部の要衝ハマを掌握した。政府軍はハマに反体制派が入り、同市からの撤退を余儀なくされたことを明らかにした。

過激派組織「シャーム解放委員会」(HTS、旧ヌスラ戦線)が率いる反体制派によると、ハマの刑務所に「不当に拘束されていた」数百人を解放したという。

反体制派はここ1週間ほど攻勢をかけており、政府軍は混乱状態に陥っている。反体制派は先週、北部の要衝アレッポを掌握し、その後南下してハマに向かっていた。そして今、ハマから首都ダマスカスへと続く幹線道路沿いに位置する主要都市ホムスに向かって南下する準備を進めている。

反体制派の報道官は同日、「ホムスの勇ましい人々よ、あなた方の番が来た」と述べた。

CNNが撮影場所を確認した映像には、ハマ入りを果たした反体制派の戦闘員らが信じられないといった様子で喜ぶ様子が映っている。

反体制派による衝撃的な要衝の掌握はアサド政権、そしてその後ろ盾となっているイランとロシアにとって大きな痛手となり、ここ数年ほぼ休戦状態だった内戦を再燃させている。アサド政権による民主化デモの鎮圧をきっかけに内戦が勃発した2011年以降、シリアでは30万人超が死亡した。

ハマはダマスカスとアレッポを結ぶ交通の要衝であり、ハマの掌握は象徴的な意味合いも持つ。1982年に当時の大統領で現大統領の父親であるハフェズ・アサド氏が反乱の鎮圧を軍に命じた際、残忍な大虐殺があったのがハマだった。

また、2011年の民主化運動「アラブの春」で、ハマは最初にデモが起きた都市の一つでもある。

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