旧政権軍の襲撃で治安要員14人死亡、シリア暫定政権発表
(CNN) シリアで発足した暫定政権の内務省は26日、同国西部タルトス郊外で前夜から朝にかけ、旧政権軍の「待ち伏せ攻撃」によって治安要員少なくとも14人が死亡、10人が負傷したと発表した。
暫定政権の軍作戦司令部は攻撃の数時間前、この地域に追い込まれた旧政権軍の残党を殺害したと発表していた。
軍作戦司令部は、沿岸部の一部地区で治安体制を確立し、住民を脅そうとする残党を取り締まるために、追加部隊を派遣したことを明らかにした。
西部の地中海沿岸に位置するラタキア州の治安責任者は25日、国営シリア・アラブ通信(SANA)とのインタビューで、「住民の安全を脅かそうとする犯罪集団を一切容認しない」と言明していた。
暫定政権は旧政権軍の部隊や武装集団に対し、期限までに武器を放棄するよう求めている。
仏AFP通信が先週撮影した映像には、ラタキアで旧政権軍の部隊が暫定政権に武器を渡す場面が映っていた。シリア国営メディアは、国内のほかの都市でも同様の武器回収が実施されていると伝えた。
一方、現地のSNSには25日、ラタキア州でデモが起きているとの映像が投稿された。
ちょうど同じころにSNS上では、北部アレッポで少数派イスラム教アラウィ派の聖廟(せいびょう)が破壊された場面とみられる映像が拡散し始めた。
暫定政権の内務省はこれについて、数週間前のアレッポ解放前後に起きたことで、だれの仕業かは不明だと説明。同省は宗教施設の保護に努めていると強調した。