ベーシックインカムを試験導入、2千人対象 フィンランド
フィンランド政府は、この計画は長期的に資金の節約になると見ている。同国の福祉制度は複雑かつ高コストであるため、福祉制度の簡略化はコストの高い官僚制度の縮小につながる。
またこの改革は、職を得ると失業手当がもらえなくなる心配もないため、失業者に職探しを促す効果もある。現行の制度では少しでも所得が増えると失業手当の支給が打ち切りになる恐れもあるため、失業者の中にはあえてパート労働を避ける人もいる。
フィンランド社会保険庁事務所(KELA)の法律部門の責任者マルユッカ・ツルネン氏は「臨時収入を得てもベーシックインカムが減らされることはないので、働いたり、自営業を営んだりすることはどんな場合でもやる価値がある」と語る。