米国株大幅続落、ダウ終値は546ポイント安に
ニューヨーク(CNN Business) 11日の米株式市場は続落し、大企業で構成するダウ工業株平均は前日比546ポイント安で取引を終えた。10日のダウは832ポイント急落しており、下げ幅は2日合計で1378ポイントに達した。
S&P500種株価指数は6営業日連続の下落で2.1%安。下落期間はトランプ米大統領が2年以上前に就任したあたりの時期以降で最長となっている。
ハイテク株中心のナスダックは一時、以前に付けた最高値を10%ほど下回ったが、最終的には1.3%安で終えた。
B.ライリーFBRのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「この種の全面安は一日では終わらない。昨日が衝撃的だっただろうが、下落は3日間にわたり続く傾向にある」と話した。
投資家の不安感を示すとされるVIX(恐怖指数)は2月以降で最も高い水準を記録している。
ただ10日とは異なり、市場は取引終了前にいったん反発した。背景には、トランプ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が来月の20カ国・地域(G20)首脳会合の場で会談することで合意したとの報道が出たことがある。
会談が実現すれば、米中貿易戦争が企業収益を圧迫し、米経済の成長を鈍化させるとの懸念が和らぐ可能性がある。
一連の株安は、金利上昇に関する投資家の懸念によるところが大きい。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ予防策として利上げを行う中、投資家は債権から資金を引き揚げ、利回りが上昇。債権の利率と一部の株式が競合する状況になっている。