フライドチキンが「日本のクリスマスの伝統」になった理由

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外国人がターキーの代替を求めているという話を聞きつけて、大河原氏が考案したのがチキンのメニューだったという説もある。

そうした諸説はさておいても、日本人の心をつかみ、国家的現象をつくり出したのはKFCだった。

当然ながら、「クリスマスにはケンタッキー」の習慣は、広告への相当額の投資がなければ定着しなかった。

JALとKFCがコラボした「AIRケンタッキーフライドチキン」=2012年/KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images
JALとKFCがコラボした「AIRケンタッキーフライドチキン」=2012年/KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images

1970~80年代にかけては、「ケンタッキーの我が家」をBGMに、フライドチキンを楽しむ家族のCMが放映された。

「米国で育った人なら誰でも、『ケンタッキーの我が家』がクリスマスソングでないことは知っている」「それでもこのキャンペーンは非常によくできていて、フライドチキンとクリスマスを、そしてクリスマスとぜいたくな料理を消費するというアイデアを結び付けた」とベスター氏は解説する。

そうしたCMが、真のアメリカンスタイルで本物のクリスマスを優雅に祝う存在としてKFCを位置付けた。たとえそれが、真実には即していなかったとしても。

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