独VWのディースCEOが退任へ、後任にポルシェトップ
ニューヨーク(CNN Business) ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は22日、ヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)が9月1日付で退任すると発表した。
後任にはVWの高級車部門ポルシェのトップ、オリバー・ブルーメ氏が就く。
VWはディース氏退任の理由を明らかにしていない。
ただ、ロイター通信が匿名の情報筋の話として報じたところによると、VWの議決権株の過半数を保有するポルシェ家とピエヒ家が経営者の交代を求めていたという。
ディース氏にとっては多忙で困難な任期となった。ディース氏は2018年にCEOに就任。排出ガスの測定値を偽ったとしてVWが欧米当局に多額の罰金支払いを余儀なくされた「ディーゼルゲート」の後だった。
ただ、ディース氏はこの不祥事の影響をおおむね払しょくすることに成功した。他の多くの既存自動車メーカー以上に電気自動車(EV)に注力し、大きな転換に向けたVWの体制作りを進めた。
VWは今後5年間でEV開発に890億ユーロ(約12兆4000億円)を投じる方針で、2026年末までに販売台数の4分の1をEVとする目標を掲げている。