世界一周挑戦の太陽光飛行機 最難関の太平洋横断を開始
ボルシュベルグ氏は、出発地アブダビからオマーンへの第1区間も担当した。3.8平方メートルの操縦室で、特別に設計されたリクライニング式の操縦席に座ったまま昼夜を過ごす。
夜間は乱気流などに遭遇しない限り、自動操縦に切り替えて仮眠を取る。ただし1回に眠れるのは20分間だけ。両氏は集中状態を長時間維持する方法やリラックスの要領を習得するため、出発前から訓練を積んだ。
機内には1週間分の食料や水、スポーツドリンクが積み込まれている。トラブルで飛行を断念する事態に備え、酸素ボンベやパラシュート、救命ボートも搭載されている。
For the #solar flight across the #Pacific, I will take with me 2.5 kilos of food and 3.5 liters of water per day pic.twitter.com/45mQLTSKGh
— André Borschberg (@andreborschberg) 2015, 5月 4
同機は3月末に中国・重慶に到着し、予定より約3週間遅れて南京へ移動していた。ハワイからはピカール氏の操縦で米本土のアリゾナ州へ向かう。その後さらに米大陸を横断して大西洋を渡り、7月にアブダビへ戻る予定。