絶滅の瀬戸際だったグアムクイナ、ほぼ40年ぶりに復活
生き残ったグアムクイナは数えるほどしかいなかった。1981年、保護団体は当時発見できた21羽を全て捕獲して飼育下に置き、グアムクイナは野生絶滅が宣言された。
それから8年後、保護団体は、飼育していたグアムクイナを野生に放つ取り組みに着手した。ただし放鳥したのは、ヘビの餌になる恐れがあるグアム島ではなく、およそ50キロ北東にあるヘビのいない島、ロタ島だった。
しかし最初に放した鳥たちは、車にひかれたり野ネコの餌になったりして、初期の取り組みは失敗に終わった。島内で分散した鳥たちが繁殖の相手を見つけられない傾向があることも分かった。
メディナ氏たちのチームは1990年代後半になって初めて、「飼育下で繁殖する秘密」を発見する。グアムクイナの繁殖行動について注意深く観察を続け、それぞれの性格を把握して調整を行った。