絶滅の瀬戸際だったグアムクイナ、ほぼ40年ぶりに復活

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
40年近く前に「野生絶滅」となったグアムクイナが、再び自然界で繁殖しつつある/Anthony J.G. Tornito

40年近く前に「野生絶滅」となったグアムクイナが、再び自然界で繁殖しつつある/Anthony J.G. Tornito

(CNN) 野生の個体は40年近く前に絶滅したとされ、飼育下でしか生息していなかったグアム島固有の鳥「グアムクイナ」が、オーストラリアと日本の間の太平洋上にある小さな島で繁殖しつつある。

絶滅の恐れがある野生生物を記載した国際自然保護連合(IUCN)の2019年のレッドリストで、グアムクイナはそれまでの「野生絶滅」から、「絶滅危惧IA類」に格上げされた

こうした形で過去に絶滅の瀬戸際から復活した鳥類は、カリフォルニアコンドルの1種のみだった。

グアム島は第2次世界大戦中、旧日本軍に占領され、1944年に米軍によって解放された。だがその後間もなく、米国の貨物船に紛れ込んでいたと思われる外来種のヘビ、ミナミオオガシラが出没するようになる。

ミナミオオガシラはグアムの在来動物を餌にして瞬く間に猛繁殖。森林に生息する固有種の鳥12種のうち10種が、このヘビのために絶滅した。

21年にわたってグアムクイナの保護に取り組んでいるグアム農務省の専門家、スザンヌ・メディナ氏によると、鳥類の死滅は連鎖反応を引き起こした。種を運んでくれる鳥がいなくなったことから森林はやせ細り、鳥の餌となっていたクモは激増した。

ヘビが送電線を伝って起きる停電も頻発するようになった。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「Odd News」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]