古代米国人の主食はマンモス肉、大型動物食裏付ける「直接証拠」判明

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1万3000年前のクロービス人の生活を描いた想像図/ Eric Carlson

1万3000年前のクロービス人の生活を描いた想像図/ Eric Carlson

(CNN) 米先住民の祖先にあたるクロービス人は、1万年以上前の氷河期時代、マンモスなどの大型動物を主食にしていたという研究結果が発表された。

米国とカナダの大学の研究チームは、約1万3000年前に埋葬された1歳半の男児の遺骸を調べ、食べた物の化学的特徴を調査した。乳児の遺骸は1968年、モンタナ州南西部のウィルソール近郊で見つかっていた。

男児はまだ授乳中だったことから、研究チームは母親の食事内容を推測することができた。

調べた結果、母親の食事はマンモス肉が約35%を占め、ほかにもヘラジカ、バイソン、ラクダなどを食べていたことが判明。一方で、小型哺乳類や植物はほとんど摂取していなかった。

クロービス人はマンモスの移動ルートを追って長距離を移動していたと思われる。わずか数百年で北米全土に広がり、南米にも到達していた理由はそれで説明がつくと、論文を発表したカナダ・マクマスター大学のジェームズ・チャターズ氏は話す。

クロービス人が「クロービス・ポイント」と呼ばれる先がとがったやりのような形状の武器を使ってマンモスのような大型の獲物を殺していたことは、以前から分かっていた。しかしその食生活については今に至るまで、遺跡で見つかった動物の死骸や武器といった二次的な証拠しか見つかっていなかったという。

このためクロービス人の食事については専門家の間でも意見が分かれ、大型動物の狩猟を行っていたという説と、そうした動物の狩猟が難しいことから小動物や植物、魚を含むバラエティーに富んだ食事だったという説が存在していた。

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