太古の巨大ザメ「メガロドン」、従来の想定よりさらに長かった可能性 新研究

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メガロドンの歯を手にした古生物学者の島田氏/Jeff Carrion/DePaul University

メガロドンの歯を手にした古生物学者の島田氏/Jeff Carrion/DePaul University

歯以外は乏しいメガロドンの化石記録

映画「MEG」とは異なり、先史時代に生息していたメガロドンが人類と共存することはなかった。ただ、科学者によって発掘された各種の化石からは、1500万年から360万年前にかけ、メガロドンが頂点捕食者として世界中の海を支配していたことがうかがえる。

サメの一種であるメガロドンは軟骨魚類の仲間に属する。骨格の硬さを生む本当の意味での骨は存在しないが、「一方で歯は非常に硬く、耐久性がある」(島田氏)という。メガロドンは生涯を通じて何度も歯が生え替わっており、歯の化石が比較的よく見つかる要因となっている。

メガロドンの歯は現生のホホジロザメの歯に似ていることから、従来は両者が似たようながっしりした体形をしていたと結論づける研究者もいた。島田氏自身、2019年9月に論文を発表した際、この仮説に基づきメガロドンのサイズは最大でも「わずか」15.3メートルだと主張していた。

しかし数年前、島田氏らは、メガロドンがホホジロザメのような巨大ザメと似た外見だったという基本的な前提に疑問を抱き始めた。22年8月の論文のレビューで、メガロドンのデジタル3Dモデルを構築したところ、島田氏はメガロドンの体形に関する計算につじつまが合わない点があることに気付いた。

「ホホジロザメは良いモデルではないとピンときた」と、島田氏は振り返る。そこで、メガロドンに相当する現生生物を求め、より良いモデルを探し始めた。

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