スキー事故のシューマッハ、昏睡状態続くも容体はわずかに改善
フランス・グルノーブル(CNN) スキー中の事故で頭部に重傷を負い、入院中の元フォーミュラワン(F1)ドライバーのミハエル・シューマッハさん(44)の治療に当たっているフランスの医師団は31日の会見で、シューマッハさんの容体が「わずかに改善している」と語った。しかし、「まだ楽観は禁物」とも語った。
グルノーブル大学病院センターの麻酔科主任ジャンフランソワ・パヤン氏は、30日夜にシューマッハさんの脳圧を「徐々にではあるが有効に」緩和するための外科的介入を行ったことを明らかにした。30日午後に行ったスキャンでシューマッハさんの容体に劇的な改善が見られたため、シューマッハさんの家族と相談の上で手術に踏み切ったという。
約2時間に及んだこの手術では、大きな血腫の除去などを行ったという。しかし、シューマッハさんは依然として医療行為により生じた昏睡状態が続いている。
パヤン氏は会見で、「昨日(30日)よりも状況をうまく掌握できている」とした上で、「危険な状態を脱したとは言えないが、彼が回復するための時間は稼げた。しかし今後数時間は、われわれの戦略において極めて重要な数時間になる」と述べた。パヤン氏は、シューマッハ氏の予後を予測するのは時期尚早だとし、「まだ先は長い」と付け加えた。