セクハラ疑惑のK・スペイシー、出演映画から「降板」
(CNN) セクハラ疑惑が持ち上がっている米俳優ケビン・スペイシーについて、すでに完成した最新の出演映画から登場シーンが削除される見通しであることが9日までに分かった。カナダ出身の俳優クリストファー・プラマーを代役に立て、必要なシーンを撮影し直すという。同作品に近い関係者2人がCNNに確認した。
当該の作品はリドリー・スコット監督の「All the Money in the World(原題)」。関係者の1人によれば、配役を入れ替える決定は監督本人とプロデューサーらが下した。製作を手掛けたトライスター・ピクチャーズを傘下に置くソニー・ピクチャーズは、これを全面的に支持しているという。
今回の決定の前日には、米ロサンゼルスで開催される映画祭での同作の上映が中止となっていた。
作品自体の公開日は、当初の予定通り12月22日となる見通し。キャストやスタッフは今後6週間で代役のシーンを撮り直し、編集作業を経て完成作品の同じシーンに差し替えるという難題に挑むことになる。
配役の交代に伴い、宣伝用の素材もすべて作り直しを余儀なくされる。
作品は1973年に起きたジョン・ポール・ゲティ3世の誘拐事件を題材にしている。スペイシーが演じたのはゲティの祖父に当たる億万長者の役。そのほかの出演者はミシェル・ウィリアムズ、マーク・ウォールバーグなど。
スペイシーに対しては先ごろ、約30年前に未成年の少年に対し性的に不適切な行動をとったとする疑惑が浮上し、本人が謝罪を表明していた。