米SECのX公式アカウント乗っ取り、公式発表前にビットコインETFの偽情報投稿
ニューヨーク(CNN) 米証券取引委員会(SEC)は10日、X(旧ツイッター)の公式アカウントが乗っ取られて偽情報が投稿された事件について、米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出したと発表した。
SECのX公式アカウントには9日、SECがビットコイン上場投資信託(ETF)の上場を承認したという偽情報が10日の公式発表前に掲載されていた。
SECはXの公式アカウントに掲載された「不正コンテンツ」について、「SECが作成したものではない」と説明している。
問題の偽情報の投稿を受けて9日、ビットコインの価格は一時的に上昇した。大手暗号資産取引所のコインベースは同日、歓迎のコメントをSNSに投稿していた。
しかし15分後、SECのゲンスラー委員長は、「SECのアカウントが侵害され、不正な投稿が掲載された」と書き込んだ。
米上院銀行委員会のシェロッド・ブラウン委員長は10日、「SECのアカウントに対する不正アクセスは、我々の市場とSECのミッションを揺るがす可能性がある」との声明を発表。引き続き同委員会に情報を提供するとともに、SEC監察総監室もこの事件について調査するよう要請した。
Xの広報はSECのアカウントについて、2要素認証という基本的なセキュリティー対策が欠落していたと説明。SECのサイバーセキュリティー態勢をめぐる重大な疑念が生じている。