「米国人タリバーン」受刑者、獄中のイスラム教礼拝規制に抗議
同受刑者によれば、この棟ではもともと、1日5回の礼拝のうち少なくとも3回、集団礼拝が認められていた。しかし07年以降は、ラマダン(断食月)の期間中を除き、週1回しか集まってはいけないとの規制がかけられた。
所長側の主張によると、イスラム教徒の受刑囚グループが礼拝中、火災報知機の作動時に指示に従わなかったことが、規制のきっかけとなったという。
法廷文書からは、普段明かされることのない棟内の様子もうかがえる。受刑囚が自由に動き回れるオープンな構造になっていて、パソコンで電子メール送信などができるコーナーや、テーブルと電子レンジを置いた食堂、複数のテレビが並ぶラウンジなどがある。エクササイズ用のマシンや洗濯機、乾燥機も完備されている。
リンド受刑者はカリフォルニア州生まれ。10代でイスラム教に改宗し、01年に参加したアフガンでのテロ訓練キャンプでアルカイダ指導者のオサマ・ビンラディン容疑者と出会った。同年11月に拘束され、現地で収監された。司法取引の一環として、タリバーンへの協力と重罪実行時の爆発物所持で有罪を認めた。家族が減刑を嘆願したが、当時のブッシュ大統領が却下を決めた。