「聖書」で命拾い 胸の銃弾食い止める 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州で路線バスの運転手が少年グループに襲われて銃で撃たれる事件があった。しかし胸ポケットに入っていた聖書が銃弾を食い止め、運転手は命拾いした。
CNN系列局のWHIOによると、事件は25日早朝、同州デイトンで発生。故障したバスを路上に停めていた運転手のリッキー・ワゴナーさん(49)が10代の少年3人に襲われ、至近距離から銃で撃たれたほか、腕を刃物で刺された。
銃弾3発のうち、胸部に向けて発射された2発は、胸ポケットの中の新約聖書に当たっていた。もしワゴナーさんが聖書をポケットに入れていなければ、銃弾が心臓を貫いていた可能性もあるという。もう1発の銃弾は足に当たった。
ワゴナーさんは、自分のポケットに入っていたアルミニウム製のペンで1人の少年の足を突き刺したところ、相手は銃を落として逃走したと話している。ワゴナーさんはその銃を拾って撃ったという。
ワゴナーさんは病院に運ばれ、足の傷などの手当てを受けているが、命に別状はないという。聖書の状態は分かっていない。
逃げた3人は警察が容疑者として行方を追っている。ワゴナーさんは、少年たちが「あのホッキョクグマを殺さなければならない」などと話していたといい、犯罪集団の中で存在を誇示するために犯行に及んだようだと証言しているという。ただ警察は、動機について結論を出すのはまだ時期尚早だとしている。