ホワイトハウス内のトランプ氏、著名ジャーナリストが暴露本
(CNN) トランプ米大統領の側近らは同氏を危険人物とみなし、頭のおかしい「まぬけ」などと呼んでいた――。米紙ワシントンポストの著名ジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏がホワイトハウスの内幕を暴露する新著を、CNNが入手した。
同氏の「Fear:Trump in the White House」は今月11日に出版される予定。448ページにわたり、これまで知られていなかったトランプ政権内部の実状を伝えている。
冒頭の場面では、トランプ氏の経済担当補佐官を務めていたゲイリー・コーン氏が、大統領執務室の机に置かれた書簡の原稿に危機感を覚え、トランプ氏が署名しないよう盗み出して処分した行動が描写されている。
書簡は韓国との重要な貿易協定を撤回する内容で、北朝鮮のミサイル探知にかかわる機密計画を頓挫させる恐れがあった。コーン氏は同僚に「大統領に見せるわけにはいかなかった。国を守るためだった」と話したという。
ウッドワード氏によると、ホワイトハウスの秘書官だったロブ・ポーター氏もコーン氏と協力し、複数の場面で同じ手段を使った。ポーター氏は「私の仕事の3分の1は、大統領が持つ極めて危険な考えに対し、それは良くないのではと説得を試みることだった」と振り返っている。大統領首席補佐官だったラインス・プリーバス氏も、同氏らの動きを黙認していたとされる。
同書には、現職のケリー首席補佐官がスタッフとの会合でトランプ氏を「まぬけ」と呼び、「何を説得しようとしても無駄だ。かれは常軌を逸している」「私にはもはや、我々が今ここにいる理由さえ分からない。こんなにひどい仕事はしたことがない」などと述べたとも書かれている。
マティス国防長官がトランプ氏の理解能力を「5~6年生程度」と評する場面も出てくる。