米ユタ州知事、干ばつ襲来で住民に「雨乞い」の祈り促す
(CNN) 米ユタ州のスペンサー・コックス知事(共和党)は5日までに、州内を襲う異常な乾燥気候に対処するため州民に金曜日から日曜日までの週末に降雨のための祈りを捧げるよう呼びかけた。
長時間のシャワーを中止し、漏れが生じる蛇口の修理などを住民に既に求めていたが、この手段だけでは十分な防衛策にならないことを案じると主張。「雨は今、必要で、神による何らかの介入が必要だ」と説いた。
知事は今年、州内の90%が極端な干ばつに見舞われているとの緊急事態を告げる知事令を発令。知事室は、土壌の中の水分は観測を始めた2006年以降、最低水準にあるとも警告していた。
同州の南部や北西部には過酷な熱波到来の警報が出され、5日までに平年より高い気温が予測されている。中央部や北東部には気温が約38度近くまで上昇するとの熱波注意報が流された。
米国家気象局によると、ユタ州では当面、かなりの降雨は予想されていない。州内の多くには火災が起きやすいとの警報が出された。
米国の州政府幹部が気象上の異変に遭遇し、神頼みに転じたのは今回が初めてではない。ジョージア州知事が2007年、州都アトランタにある州議会議事堂で雨乞いの祈りを主導したこともある。この後、断続的な降雨があり、同州は09年に干ばつを克服していた。