米中部と南部で竜巻30個発生、ケンタッキー州では死者50人超の見通し

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竜巻の発生で山のように積み重なった車両やがれき=ケンタッキー州/LSM/Brett Adair

竜巻の発生で山のように積み重なった車両やがれき=ケンタッキー州/LSM/Brett Adair

(CNN) 米国の中部と南部を10日遅くから11日未明にかけて激しい嵐が襲い、少なくとも6つの州で30を超える竜巻の発生が報告された。ケンタッキー州では死者が50人を超えるとの見通しを知事が発表。「(我々の)歴史上、最もつらい夜の一つ」になったと述べた。

竜巻が報告されたのはアーカンソー、イリノイ、ケンタッキー、ミズーリ、ミシシッピ、テネシーの6州。イリノイ州エドワーズビルではネット通販大手アマゾンの倉庫が一部損壊し、少なくとも2人が死亡。現在救助作業が続いている。当局が明らかにした。

被害の程度が完全に把握できるまでにはまだ数時間かかる見込みだが、アーカンソー、ケンタッキー、イリノイの3州から寄せられた映像だけでも、一部地域が壊滅的な状態にあることがうかがえる。そこには崩落した建物や横転した車両、がれきを除去して閉じ込められた人を救出しようとする人々が映っている。

ケンタッキー州のベシア知事は、11日午前の概要説明で今回の災害について「我が州の死者数は50人を超えるとみている。おそらく最終的に70~100人近くが命を落とすのではないか」と述べた。

州の危機管理を統括するマイケル・ドセット氏は「ケンタッキー州が直面した中で最も甚大かつ広範な災害の一つとなるだろう」「州の歴史上最も暗い日の一つ」と付け加えた。

ベシア知事は最大級の被害が報告された例として、南西部の都市メイフィールドにあるろうそく工場に言及。竜巻の直撃を受けたこの工場内には110人ほどがいたとし、「少なくとも数十人が亡くなるだろう」との見解を示した。

一段と荒れた天気が週末にかけて続く可能性もある。嵐は東に移動し、その範囲は11日未明の時点でルイジアナ州北部からオハイオ州南部に伸びている。これらの地域一帯には、11日午前に竜巻注意報が出ると予想される。

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