野生生物園の管理者、ワニにかまれ片手切断 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州の野生生物園で先月、管理者の男性がワニにかまれて片手を失った。この男性がワニに絡んで重傷を負うのはこの10年で2度目。
「フロリダ・ゲーター・ガーデンズ」のフェイスブックの投稿によると、同園の野生生物管理者グレッグ・グラジャーニさんは先月17日、「大型のワニとの日常の接触を図る中で重傷を負った」という。
元警察官のグラジャーニさんは日常訓練の最中に、ワニのあごの下に左手を添えて指示を出していたところ、周囲の葉が間に舞ってきて視界を遮られた。
これが引き金となって、ワニが突進。グラジャーニさんの手が口の中に入った瞬間、本能でワニは後ろに下がった。グラジャーニさんは「ワニに悪意は全くなかった」と言う。
幸いにも、ワニは命令に従って身を引き、グラジャーニさんの手を離した。「訓練を全く受けていない野生のワニだったら、もっとひどいことになっていただろう」(グラジャーニさん)
園によれば、医師は当初左腕を救えると考え、一部切断された腕をつなげた。だが損傷はかなりひどく、手は腱(けん)と一部の筋肉でつながっているだけだった。「1回目の手術ではねじれを6回も戻さなければならなかった」という。
25日夜、グラジャーニさんは手術でひじから下を切断。上腕はそのまま残し、切断後にしばしば起こる幻肢痛を回避し、将来的には義肢の使用も可能になるように神経をつなぎ直した。
「手を残すことができたら最高だったが、来週にはようやく退院して、この数年間全身全霊を注ぎ込んできたプロジェクトを再開できるのが楽しみだ」(グラジャーニさん)