米国務省、「台湾独立不支持」をウェブサイトから削除 中国は激しく反発
香港(CNN) 米国務省が「米国は台湾の独立を支持しない」という一文をウェブサイトから削除したことをめぐり、中国は、台湾に対する立場が「深刻なほどに後退」したとしてトランプ政権を非難した。
国務省は先週、米台関係を説明するオンライン文書であるファクトシートから「我々は台湾の独立を支持しない」という文言を削除した。これは米政府が長年保持してきた立場だ。同省は今回の変更について「定期的」に行っている更新の一環としている。
この変更は台湾政府から歓迎された一方で、中国政府からはトランプ大統領の第2次政権発足以降で特に強い反発の一つを招いた。
中国外務省は17日、米国に対し、この文言の削除に関する「誤りを直ちに是正する」よう強く求めた。是正されない場合、米中関係に「さらなる深刻な損害」が加わる恐れがあると警告している。米中関係はトランプ氏の「米国第一主義」政策の復活によって再び試練のときを迎えている。
アナリストらは、中国の指導者らは、トランプ氏の新しい外交政策チームの台湾に対する姿勢を特に懸念しているとの見方を示す。台湾の独立は中国政府にとって最も越えてはならない一線だ。
トランプ氏の第2次政権は、ルビオ国務長官をはじめ中国強硬派で知られる閣僚が名を連ねている。
ルビオ氏は強固な台湾支持者。同氏はこれまで、台湾への米国の武器販売の迅速化など、米台関係を強化するための一連の法案を推進してきた。
国務省の報道官は「通常通り、ファクトシートは台湾との非公式な関係を一般市民に知らせるために更新された」とし、米国は「一つの中国」政策を引き続き確約していると述べた。この政策は更新されたファクトシートにも引き続き記載されている。