米首都の空港で旅客機2機の翼が接触 米議員7人も搭乗、けが人なし
ワシントン(CNN) 米首都ワシントンのロナルド・レーガン・ナショナル空港で10日、アメリカン航空の旅客機2機の翼が接触する事故があり、米連邦航空局(FAA)が調査に乗り出した。
FAAの発表によると、現地時間の午後0時45分ごろ、同空港の誘導路で、アメリカン航空5490便の翼の先端が同航空の4522便と接触した。
5490便はサウスカロライナ州チャールストン行きで、PSAエアラインズが運航。一方、リパブリック・エアウェイズが運航する4522便はニューヨークのJFK国際空港行きで、米議員7人が搭乗していた。
航空管制傍受サイトのLiveAtc.netによると、操縦士は「滑走路の手前で大きなドーンという音が聞こえた」と管制塔に告げていた。
この事故で、一方の機体のウィングレット(主翼の先端にある部品)が脱落したと伝えられている。
同機に搭乗していたニック・ラロタ下院議員は「議員をやっていると、一生に一度の経験をすることがある。ちょうど今、DCAの滑走路で止まっているときに、別の航空機が我々の翼にぶつかった」「ゲートに戻るところだが、ありがたいことに全員無事だ」とSNSに投稿した。
「FAAの予算を緊急に増額する必要性が裏付けられた。人の命がかかっている」。グレゴリー・ミークス下院議員はそう書き込み、「その答えはFAA職員の削減や解雇ではない」と強調している。
同空港によると、この事故による便の運航への影響は出ておらず、両機ともゲートに引き返した。負傷者は報告されていない。
米国では1月に起きた旅客機と軍のヘリコプターの衝突事故で67人が死亡するなど、航空機事故が相次いでいる。