ガザで携行型地対空ミサイルの初の攻撃、イスラエル機を狙う
エルサレム(CNN) イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザの軍事筋は18日までに、ガザ東部で先週起きたイスラエルのヘリコプター撃墜未遂事件で携行型の地対空ミサイルが使われたことを明らかにした。
イスラエルとの小規模衝突が絶えないガザでこの種の兵器が用いられたのは初めて。イスラエル国家の存在を認めないハマスは同ミサイル使用についてコメントしていない。
イスラエル軍も事実確認を拒否している。ただ、同軍高官はCNNに、北アフリカや中東諸国で昨年多発した民主化運動「アラブの春」以降、ガザの武装勢力が保持する兵器がより強力かつ最新型となる顕著な変化が見られると指摘した。
先週の事件では、発射された地対空ミサイルはヘリに命中していなかった。発射について関与を認める組織などの声明はこれまで出ていない。
ガザの軍事筋はCNNに対し、このミサイルは「ストレラSA7」型とされ、エジプトのシナイ半島から密輸されたが元々はリビアが保有していたものだという。
リビアでは昨年夏、大規模な反政府デモをきっかけにした武装蜂起で旧カダフィ政権が崩壊したが、この騒乱で地雷や迫撃砲、地対空ミサイルなど大量の武器が流失したとされ、回収作業も遅れている。
ガザでは過去1週間、イスラエル内へのロケット弾攻撃が活発化し、イスラエルによる報復の空爆も増えていた。