シリア首都で爆発、民間人中心に53人死亡
(CNN) シリアの首都ダマスカス中心部で21日、与党バース党の本部を狙った自動車爆弾の爆発があり、53人が死亡した。反体制派や国営メディアが伝えた。
現場付近にはロシア大使館の建物があり、ロシア外務省によれば建物の一部が損傷したが、死傷者は出ていない。
シリア国営テレビは、この爆発で230人あまりが負傷し、車17台が炎上したと伝えた。犠牲者の大半は民間人で、タクシーの乗客などが犠牲になった。
シリア人権監視団によると、爆発は、政府軍兵士が詰めるバース党本部前の検問所で起きた。付近にはイラク難民キャンプやキリスト教団体の本部もあるという。
何者かが車内で自爆したのか、駐車中の車両に仕掛けた爆弾を爆発させたのかは分かっていない。
これとは別に、ダマスカス郊外でも政府の検問所で2発の自動車爆弾が爆発した。
さらに反体制派は、ダマスカスにあるシリア軍司令部の拠点に砲弾2発が撃ち込まれたと伝えている。
アサド政権打倒を目指す反体制派はダマスカス周辺で攻勢を強め、首都では政府を狙った攻撃を仕掛けている。
一方、政府軍は21日も北部のイドリブや南部ダルアで反体制派の拠点に対する空爆を続けた。
国連によると、2年近くに及ぶシリア内戦の死者は約7万人に上る。反体制派は、21日だけで210人が死亡したと伝えた。