ISISによる子どもへの残虐行為、国連が報告書で非難
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」がイラクの子どもたちに対し、自爆を実行させたり値札を付けて売り飛ばしたりする残虐行為を繰り返しているとの報告書を、国連の「子どもの権利委員会」がこのほど発表した。
報告書によれば、イラクでは最近、ISISによる人身売買や強姦(ごうかん)、斬首、張り付けや生き埋めなどの残虐行為がますます目立つようになり、子どももその犠牲となっている。同じことはシリアでも起きていると推定される。
同委員会の専門家、レナーテ・ウィンター氏によると、知的障害のある子どもが状況さえ分からないまま自爆を強要されている。わずか8歳の子どもたちが戦闘訓練を受けているケースもある。
ISISの支配地では少数派住民の子どもたちが捕らえられ、値札付きの奴隷として市場で売り飛ばされているという。
クルド系少数宗派ヤジディ教徒の10歳以上の少年たちを、学校からトラックで連れ去って射殺したとの報告もある。
国連の報告書はイラク政府に対しても、軍の空爆や砲撃で多数の子どもが死傷していると指摘。子どもたちを守るためにもっと努力するべきだと呼び掛けた。