バハマ沖の米国船不明、現場海域で遺体発見 当局「沈没した」
船長は30日午前、本社へのメールで、ハリケーンが勢力を強めている状況には注意しているが、海上の天気は「非常に良好」だと報告していた。
ところが翌日の1日、エル・ファロは立ち往生した。故障の原因は不明。船長からは船体が15度傾いているとの報告があったものの、強風のせいなのか、あるいはほかの原因だったのかは明らかでない。故障から報告までどれくらいの時間が経過したのかも分かっていない。
沿岸警備隊の幹部は6日、CNNとのインタビューで「船が立ち往生した位置はハリケーンの目のすぐそばだった。救命服を着けて脱出したとしても、飛び込んだ先は60メートルの暴風に15メートルの高波、見通しゼロの海だ。経験豊富な船乗りにとっても極めて厳しい状況だったはず」と述べた。
CNNの気象専門家によると、ハリケーンは当初、熱帯低気圧のままエル・ファロの航路から離れた進路をたどると予想されていた。しかし出発日の29日に予報が大きく変わり、ハリケーンに成長して航路とぶつかる見通しになったという。
沈没の経緯や原因を詳しく調べるため、国家運輸安全委員会(NTSB)のチームが6日、ジャクソンビルに到着した。