有志連合がシリア軍を空爆、兵士死亡 安保理が緊急会合
(CNN) 予断を許さない状況ながら停戦が維持されているシリア情勢で、シリア政府軍は17日、同国東部の政府軍拠点が米軍主導の有志連合による空爆を受けたと発表した。
非政府組織のシリア人権監視団(本部・英国)によれば、83人が死亡、少なくとも120人の兵士が負傷した。ロシアの国営スプートニク通信によれば、ロシア軍は、東部デリゾールの空港付近でシリア政府軍の兵士62人が死亡したと発表した。
スプートニク通信はロシア軍のコナシェンコフ少将の話として、F16戦闘機2機とA10対地攻撃機2機が4回にわたり空爆を実施したと伝えた。
米当局者によれば、通例通り空爆を実施する前に対象となる地域の概要をロシア側に伝えていたが、正確な場所は明かさなかったという。有志連合は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦車が配備されている拠点を空爆しているものと考えていたという。
スプートニク通信によれば、ロシア国防省の報道官は、空爆についてロシア側と調整するのを怠ったとして米国を批判。今回の空爆の実施が標的の位置情報に誤りがあったためだったとすれば、米国側が対テロ作戦でロシアと調整して行動することに消極的な姿勢を示していることの直接的な帰結だと指摘した。