チームはISISからの攻撃をかわすために戦車の陰に隠れ、米軍機に煙幕を要請して、少女に近付いた。少女は救出された時、母親から離れるのがいやだと泣き叫んだ。それからずっとひと言も発することはなく、今も名前が分からないままだという。
その翌朝には自力で脱出を果たした男性がやって来て、生存者がいると教えてくれた。ユーバンクさんらはISISに三方を囲まれながらも生存者の少女にロープを投げて引き寄せ、無事に救出することができたという。
市民は過去3年間もISIS支配下での生活を強いられた末、今は絶え間ない爆撃と恐怖と飢えに苦しんでいる。
何もかも失った生存者たちに、かける言葉は見つからなかった。
車いすに乗った高齢の女性が言った。「ここは地獄」。
想像することも出来ない地獄なのだろう。