ドイツ、イースター期間中の厳格なロックダウン発表 新型コロナ症例数激増
ベルリン(CNN) ドイツのメルケル首相は23日、新型コロナウイルスの新規の症例数が急増していることを受け、イースター(キリスト教の復活祭)休暇に合わせて5日間の厳重なロックダウン(都市封鎖)措置に入ると発表した。
4月1日~5日までのイースター期間中、商店などはほぼ全店が休業となり、人が集まる場合は最大2世帯で14歳以上の5人までに制限する。食品店は4月3日の1日のみ営業を許可される。
全般的な対策措置は4月18日まで延長する。ドイツでは昨年12月中旬から、さまざまな規制を導入していた。
公衆衛生当局は23日、24時間の間に確認された新規の感染者数が7485人、死者は250人と発表した。1日当たりの感染者数は、1週間前を2000人上回った。週あたりの新規感染者数は、10万人中108人を超えている。
メルケル首相は首都ベルリンで夜を徹して州知事らと協議に臨み、「急激な増加を食い止めるためには現在の緊急措置では不十分」との見解を表明してイースター期間中のロックダウンを発表。「5日間の原則は、自宅にとどまることだ」とした。
ドイツではパンデミックが始まって以来、新型コロナウイルスのために7万4000人以上が死亡した。現在は感染の第3波にあるとメルケル首相は位置付ける。
メルケル首相はまた、英国の変異ウイルスのために感染拡大を食い止めるのが難しくなっていると指摘。「症例数が激増し、集中治療室(ICU)の病床が再び埋まりつつあり、困難な症状を経験する中年や若者も増えている」とした。
欧州ではアストラゼネカのワクチンをめぐって欧州連合(EU)と英国の対立が深まる中、ドイツを含む各国でワクチンの供給が不足する状況になっている。