結党100年を迎える中国共産党、「赤い遺伝子」がかつてなく重要に
延安でも西柏坡でも、大勢の訪問者(革命服をまとっている人もいた)が共産党指導者のかつての自宅や過去の党大会会場、数々の展示室に押し寄せていた。
党員たちは儀式のような形で、「いかなる時でも全身全霊を党と人民のためにささげ、決して党を裏切らない覚悟だ」という入党の誓いを改めて表明。屋外では、歴史が共産党員を中国の統治者に選んだ理由について、児童が授業を受ける姿もあった。
「紅色旅遊(レッドツーリズム)」の人気拡大に伴い、多額のお金も動いている。延安市だけを取っても、2019年には7300万人以上の観光客が人口200万人あまりの同市を訪れた。
ただ、こうした「赤い史跡」では、党の内紛や上層部の粛清、結党初期にさかのぼる激しい政治運動といった厄介な問題に触れられることはほぼない。