ジュース工場で大規模な火災、52人死亡 バングラデシュ
バングラデシュ・ダッカ(CNN) バングラデシュ首都ダッカの近郊にあるジュース工場で大規模な火災が発生し、少なくとも52人が死亡した。複数の当局者が9日、明らかにした。
消防・民間防衛当局の幹部によると、8日午後、ダッカ東郊ルプガンジにある6階建ての工場の1階から出火した。
国営バングラデシュ通信(BSS)は、工場内に化学物質やポリエチレンやバターといった可燃物があったことから火勢が強まり、消火がより困難になったと報じている。
BSSが当局者の話として伝えたところによると、炎でやけどを負った3人が屋根から飛び降り死亡した。9日に収容された遺体で身元を判別できるものはほとんどなかったという。
ロイター通信によると、工場の各階の面積は約3250平方メートルだが、利用可能な階段は2つしかなかったと当局者は説明。火の手が階段まで広がる中で多くの労働者が脱出不能になったほか、階段から屋上に至るドアの一つは施錠されていたという。
建物から25人が救出された。負傷者は工場労働者や従業員を中心に少なくとも50人に上る。
BSSによると、火災は9日午後までに鎮火された。工場の敷地周辺では行方不明者の親族が抗議を行う場面が見られた。
ダッカでは2013年、衣料品工場の崩壊で1000人以上が死亡し、工場労働者の安全基準が問題になっていた。